考察コーペレーション!

ツイステッドワンダーランドの考察サイト。性格がてんで違う友達ふたり、あおばとみどりで運営してます。

王族リスポンシビリティー!ーレオナについての考察ー

こんにちは!
某アイドルゲームで生徒会副会長を演じている方が、おじたんを演じていることに未だに驚いてしまうみどりです。役者さんてすごい。
今日は「おじたん」こと「レオナ・キングスカラー」について、彼が第二章で果たした役割や今後の活躍について考えたいと思います。

この記事は、原典映画『ライオンキング』や、ツイステ第2章のネタバレを盛大に含みますので、「困るゥ」という方は、ここで回れ右してくださいね!

では、参りましょう!





目次
・生い立ち
・モチーフはだれか
・描かれかた
・今後の展開

・生い立ち
レオナはみなさんご存じの通り、夕焼けの草原の王国の第二王子として生を受けました。そして、そのことによって、優れた力を持ちながら、王位に就けず、人々に畏怖されることに不満を持っています。
また、兄嫁には頭が上がらなかったり(レオナ・式典服)、甥っ子に手を焼いたりしています(2章末、イベント『スケアリーモンスターズ』など)。
元となっている「スカー」が知略に長けるものの、力はあまりないような描写が目立つので、そのあたりの反映なのかなと思っています。

・モチーフはだれか
さて、そこで、今回は「レオナ・キングスカラー」というキャラにどのようにモチーフとなったヴィランズがおとしこまれているかを考えたいと思います。
モチーフとなっているのは、外見的特徴やアイコンからいっても『ライオンキング』の「スカー」で間違いないと思います。

・描かれ方
さて、その「スカー」ですが、グレートセブンの中でも少し異質な存在だと私は思います。それは

☆スカーはグレートセブンの中で唯一、「殺し」を実行している

という点です。

ハートの女王…「首をはねよ!」が口癖ではあるが、作中で殺しの描写はない
アースラ…アリエルの恋する王子を奪おうとするが、殺しはしていない
ジャファー…王を洗脳したり、アラジンをドッカーン!するが殺しには至らない
美しき女王…白雪姫を殺そうとするが、王子の登場によりその危機は回避される
ハデス…ヘラクレスを殺そうとするが、返り討ちに合う
茨の魔女…オーロラを覚めることのない眠りに陥れるが、殺しはしない

こうして並べてみると、スカーだけは明確に兄ムファサを殺しており、その点においてはかなりヴィランズの色が強いキャラクターです。そのショッキングな設定をそのままなぞることは、やはりはばかられたのでしょうか。
『ツイステッド・ワンダーランド』では、基本的に原典映画をなぞるようにストーリーが展開されますが、2章は大きな工夫がされることになります。
それが、「マジフト」という「競技」を通して、レオナのスカー性を反映させるという取り組みなのではと私は考えます。(また、この、「学校行事」を「ヴィランズ性の表現」に用いる手法は3章や5章に受け継がれていると思います)

・ラギーのユニーク魔法を駆使し、有力選手にケガを負わせる…自分自身は極力手を下さず、言葉や状況でムファサを揺さぶる狡猾さ

・自身の不正が暴かれると、出場をあっさり放棄してしまう…王座につくも、プライドランドを荒廃に向かわせる無責任さ

こうした形で、スカー性をレオナに投影しているのではないでしょうか。

さて、ここで重要だなと感じるのが後者、つまりスカーおよびレオナの「無責任さ」です。
原典映画『ライオンキング』の冒頭では、「あの太陽が照らす場所すべて、お前の統べる場所だ。ただし、あの光の当たらない場所には行ってはいけない」と父に教えられたシンバが「どうして?王様だからなんでもやっていいんじゃないの?」と問いかけます。それに父・ムファサは「王様だからなんでもやっていいわけではない」と、王様にも、してはいけないこと、しなければいけないことがあること、いわば「王としての責務」を語ります。
原典映画でスカーは兄殺しとシンバの追放に成功すると、王として横柄にふるまい、狩りはメスライオン達に任せ、怠惰な暮らしを送ります。つまり「王としての責務」を放棄したわけです。そして、プライドランドの「サークルオブライフ」は崩れ、国は荒廃していきます。
つまり、「王としての責務」は『ライオンキング』を貫く重要なテーマだと考えられるわけです。
そして、このシーンは、監督生の見る「夢」にも現れ、『ツイステッドワンダーランド』においても重要なシーンとして捉えられています。

さて、このレオナの「無責任さ」は、オーバーブロット後に(いくらか)解消され、マジフトにも正々堂々出場しますし、その後の物語でも、5章の舞台設営などで「責任を果たすレオナ」が描かれているように思います。

・今後の展開
さて、気になるのは、2章で「保留されたもの」です。
ハイエナ達との関係はラギーによって、シンバとの関係はチェカによって、ムファサとの関係はファレナを通して描かれるわけですが、この中で「ファレナとの関係」だけはやや保留感があったように思いませんか?
たしかに2章のマジフト大会を全うしたことで、ラギーにぶつけられた不満(マジフトに夢を託す自分達をないがしろにして、大会を放棄しようとしたこと)も解消し、チェカの登場によって、レオナの「甥を排除したい」という思いはスカーのように悪質ではなく、「鬱陶しい」くらいのものであったことが分かります。
しかし、ファレナに関しては回想に登場したのみで関係の変化は描かれていません。
「常に兄と比べられ、遂には甥の登場により王になる機会も失ったこと」が、レオナの抱えていた問題の中心にあるにも関わらず、です。
そこで私が考えているのは

☆スカーがムファサに向けていた感情は、レオナとマレウスの関係によって描かれていくのではないか

ということです。
考えてみれば、マレウスは「茨の谷の次期王」であり、レオナの持っていないものを持っている存在、つまりスカーにとってのムファサに近い存在と捉えられる気がします。

また、第2章でも、マレウスはスカーがムファサを殺した手口(大群で押し潰す)で手負いにされようとしており、これもまた、マレウス=ムファサの役割を果たしている証左だと思います。
さらに、この陰謀がハーツラビュルの活躍によって破られたあとは、リリアに
「お主は持って生まれた才や順序のせいで、王になれぬと嘆いておるようだが……。
報われぬからと怠惰に生き、思惑が外れれば臣下に当たり散らすその狭量さ。
その程度の器で王になろうなどと…
我らが王マレウスと張り合おうなどと、笑わせる。
たとえマレウスを倒したとて、その腐った心根を捨てぬ限り…
お主は真の王になれぬだろうよ!」
と断言されています。

このように、レオナはかなり明確にマレウスと比較されており、その構図は兄・ファレナ(モデルはムファサか?)と比較されてきた過去によく似ています。

となれば、レオナの物語はまだ完結しておらず、マレウスとの関係を通して、彼のスカー性は完成を見ると考えることはできないでしょうか。
実際、レオナは特質が後から分かることもあるキャラです。2章でリドルの「オフウィズユアヘッド」を跳ね返すほどの防衛魔法を見せつけたあとも、調合の難しい薬を短時間で作ったり(実験着)、魔法石を効率的に掘り起こしたり(イベント『バルガスキャンプ』・アウトドアウェア)、様々な才能を披露しています。5章ではPC機器に強い一面も見せくれました。

だとすると、レオナは今後も物語の中心人物として活躍の機会がありそうです。
個人的な観測ですが、

☆99連敗からの脱却をかけた、次のマジフト大会でマレウスとの協力が描かれる

ことによって、ファレナと和解するスカーのifの比喩とする、などがあるのではないでしょうか。
その他、レオナは「黒い石」にも言及していたり、まだまだ目を離せない存在になっていくのではないかと思います。
それこそ「本当のハッピーエンド」に深く関わってくるのではないでしょうか…?

ちなみに、これはうちのあおばさんが気づいたことなのですが、レオナの名前を分解して、
レオ(獅子)
キング(王)
スカー
という単語を抜いていくと「ナラ」が残ります。「ナラ」はシンバの婚約者の名前です。もし彼女がレオナのモチーフに含まれているとしたら、映画の中でナラが果たした役割を果たすかもしれません。
映画ではプライドランドを離れ、「ハクナマタタ」の名のもとに過去から目を背けるシンバを、ナラが見つけ、プライドランドに呼び戻しています。
となると、たとえば、拗ねてしまったマレウスをレオナが呼び戻す、なんていう展開があるかもしれませんね。

ということで、ますますおじたん、じゃなかったレオナに注目せねば、と思っているみどりによる考察でした!

2章ではラギーの「ラフウィズミー」で笑わされた彼ですが、今後は心から笑える日がくるといいなと願っております。
それでは、また!(みどり)