考察コーペレーション!

ツイステッドワンダーランドの考察サイト。性格がてんで違う友達ふたり、あおばとみどりで運営してます。

名門トラジディー! ーイデアに関する考察ー

年の離れた弟がいます、みどりです。
ついに、ついに、イグニハイド編配信の発表がありましたね!いやが応にも、期待と不安が高まります!
ということで、今日は無自覚イケメンヲタクお兄ちゃん・イデアについて考察したいと思います。

イデアの衣装収集がまだあまり進んでいない方は回れ右、「いいや!読むね!」という方はそのままスクロールしていただければと存じます。では参りましょう。


目次
・生い立ち
・モチーフはだれか
・描かれかた
・今後の展開


・生い立ち
◯シュラウド家について
マスターシェフイベントで「名家の坊っちゃんなのにテーブルマナーどうした!?」と散々言われたイデアですが、たしかにイデア(運動着)のパーソナルストーリーでラギーにシュラウド家のことを「あの名門」と言われています。しかし一方でイデア(式典服)では「呪われたシュラウド家」「不幸がうつる」などと言われることをイデアが危惧してもいます。名家でありながら、人々から畏れられる…というと、私はムシュー・ド・パリを思い出します。えふじーおーですっかり有名になった、シャルル・アンリ・サンソンに代表されるようなフランスの死刑執行人ですね。彼は死刑執行人として、社会の最底辺であるという強い偏見を受けながら貴族並みの暮らしをしているという矛盾を抱えていました。
ここに5章ラストでイデアが言った「どうせ僕はどこにも行けないんだから」を考えあわせると、たとえば

☆シュラウド家は「人が嫌がる」ような仕事を家業としており、且つそれは世襲制である

などが予想できると思います。
ちなみに「シュラウド」はグリム童話にある「the shroud」という母が子の喪失を受け入れていく物語と同名であり、その原義は「遺体をくるむ布」です。
そこに「嘆きの島」という出身地を考え合わせると、なにかしら死にまつわることを家業としているのかなと私は予想します。ちなみに、イデア(運動着)パーソナルストーリーで「あの嘆きの島の『シュラウド』だよ」という言い方をしているので、シュラウド家と嘆きの島は強い相関関係にあることが察せられるでしょう。島に住み着いて、それこそ「どこへも行けない」暮らしをしていたのではないでしょうか。

では、「人が嫌がる」ような仕事とはなんでしょう。

ここで気になるのが「ゴースト」の存在です。ツイステッドワンダーランドでは、ゴーストがそこかしこに存在し、なんらかの職責を担いもすれば、ハネムーンベイビーも誕生するらしいではありませんか(イベント『ゴーストマリッジ』参照)。
つまり死者がかなり身近な存在として、ツイステッドワンダーランドには存在しているということです。そして「死後の暮らし」もあるようです。また、統一試験で手に入れられるトレイン先生の台詞では「廊下を走るな!他の生徒やゴーストに当たったらどうする。なに?ゴーストにはぶつからない?口答えは許さない」とも語られています。
つまり、ゴーストと人は触れ合わない、ということが分かります。ゴーストは料理したり、お裁縫したりしていますが、人と触れあうことはできないのです。ということは、料理や裁縫は魔法でしているのかな?と気になるところですが。それは一度置いておいて。

☆シュラウド家の家業は「ゴースト」と関係があるのではないか

と私は考えています。ツイステッドワンダーランドにおいて、すべての人が亡くなるとゴーストになるのかどうか、それはまだ明かされていません。ひょっとすると、ゴーストになれない人(死後の生活が約束されない人)もいるかもしれません。ただ、少なくとも、「ゴースト」になると、人と触れ合うことができなくなります。そのゴーストになんらかの干渉をできるのが、「シュラウド家」の人々なのではないかと私は考えます。イタコさんのような存在ですね。
ちなみにゴーストに関しては、オルトのホーム台詞にこんなものがあります。
「ゴーストとはなかよくなれない気がする。だってあいつら、実体もないくせに、僕をバカにするんだもん」
そう、ゴーストには「実体」がないのです。だから人と触れ合うことができないのですね。さて、この台詞にはもう一点、気になることがあります。ゴーストがオルトをバカにしているところです。可能性としては、ゴーストが、完全な「人」でも、ゴーストでもないものとして、オルトをバカにしている…などが考えられますが、このような状態が成立するためには次のようなパワーバランスが想定されると思います。

☆シュラウド家とゴーストは対等な関係にある。あるいはオルトがシュラウド家の人間として未熟である(もしくはシュラウド家の人間としての能力を喪失している)。

このどちらかがないと、「バカにする」というシチュエーションは起きないと思います。
イデアはホーム台詞(式典服)でこんなことを言います。
「鏡の間にいると誰もいないはずの場所から視線を感じたりしない?…冗談だよ、ヒヒッ」
冗談とはいえ、わざわざこんな冗談を言うということは、たとえば

☆シュラウド家の者は霊能者であり、普通の人が見ることのできないものを見ること等ができる

という可能性が考えられるのではないでしょうか?
これはオルト(実験着)のホーム台詞「なにして遊ぶ?かくれんぼはダメだよ。生きてる人の居場所はセンサーですぐわかっちゃうもん」と対照的でもありますね。ひょっとすると

☆シュラウド家の人間は普通の人には感知できないゴースト(霊魂)を捕捉したり、干渉(触るなど)することができる

のかもしれません。これらを考え合わせると、私はやはり

☆シュラウド家はゴーストに関わる家業を持ち、それは世襲制である

☆シュラウド家の人間としての異能を、オルトが喪失する一方、イデアは有している

のではないかと考えます。
さて、更に気になるのはグリムの暴走のタイミングです。私はてっきり7つのオバブロ石を食べたところで、シェンロじゃなくて、暴走が始まるのかと思っていました。しかし実際は5章ラストで暴走は始まっています。そうなると

イデアはグリムの暴走を止める能力や、グリムの居場所を知る能力を持っている

可能性があるのではないでしょうか。
イデアの得意科目は「召喚術」です。
ひょっとすると、それを活かしてグリムと戦ってくれるのかもしれませんし(これがユニーク魔法の可能性もありますね)、あるいはあのあとグリムが失踪してしまって、それを見つける(霊魂などの軌跡を辿る)力を持っているのかもしれません。

ただ、グリムが失踪した場合にはもうひとつ使えそうなものがあります。
ゴーストカメラです。
このことについては、グリムの記事で書きたいと思いますので、完成した暁にはご覧いただけると嬉しいです。
また、グリムのもふもふ部位がはイデアやオルトの髪と酷似していることも、その記事で触れられたらなと考えています。

・モチーフはだれか
これはもう『ヘラクレス』のハデスで間違いないと思うので、どんなところにハデスの要素が表れているかを確認しておきたいと思います。

◯饒舌、女性の扱いがうまい
この点については、原典のハデスとはむしろ逆では?という気もしていたのですが、相方・あおばたそに「イデアにとっては、オンラインの彼が彼のリアルだから、合ってるんじゃない?」と言われ、なるほどねえ~と思いました。
イデアは「ルート確定」など、ノベルゲー(もっと言えばギャルゲー)の用語を使ったりしていますし、ゲームの世界でならたしかに女性の扱いも手慣れたものでしょう。
饒舌さはオンラインだけでなく、ヲタトークモードになったときも見せていますよね。余談ですが、私はイデア役の内山さんがかなりハデス役の嶋田さんの演技に寄せてるのかなあと感じるときがあります。特に早口のとき。意図してやっているのなら、内山さんすごいなあ器用だなあと思います。役者さんってすごい!

◯先進的な技術
原典ヘラクレスでハデスが管理する死者の国では、死者の数をカウントするシステムがあります。このことはイデアおしゃべりでも触れられています。
古代と先進的な技術というと、一見、相容れないように見えますが、近代の科学技術や思想、多くの分野は古代ギリシアにその端を発すると言えるほど、古代ギリシアはとても進んだ国でした。
たとえば詩人ピンダロスは「オリンピック叙情詩」の第7巻においてロドス島について次のようにうたっています。
"The animated figures stand(命を与えられた人形が立っている)
Adorning every public street(あらゆる街角を飾って)
And seem to breathe in stone, or(石の中で息をするように)
Move their marble feet.(大理石の足を動かすように)"
アンドロイドの原型としても引用されることの多い詩ではないでしょうか。
5章末で語られているように、イデアの魔導工学の技術は多数のスカウトを集めるほどのものです。このあたりにも原典『ヘラクレス』のエッセンスを非常に感じます。

ボードゲーム
原典『ヘラクレス』で、ハデスは作戦を伝える際にチェス盤を用いています。このことはイデアのおしゃべりでも触れられています。
「本当はサイエンス部に入りたかったのに、意外と人数が多いからボードゲーム部にした」とイデア(おめかし)で述べていますが、ハデスの要素でもあると言えるでしょうね。

・描かれ方

☆「運命」への思い

カウントダウン台詞でイデアは「こんなところに来ちゃうなんて……君、運命の女神に見放されてるね」と言っています。
この言葉からはイデアが「運命」というものをある程度、信じていることがうかがえます。そうなると、5章末の「どうせ僕はどこへも行けないんだから」も、自分はそういう「運命」(変えようのないもの)の元に生まれついたのだと考えている可能性があります。
ちなみに「運命」と言えば、イデアの推してる「がけも」こと「崖っぷちもいらす」は、原典映画にも登場しています。ぜひ原典映画をご覧の際は見つけてください。たしかにシワが目立つし、「運命の糸で結ばれた三人の女の子」という設定がじわりますし、「崖っぷちってそういうことかいw」となります。
ちなみに先ほどの台詞、ツイステッドワンダーランド(あるいはNRC?)のことを「こんなところ」と表現している点も気になりますね。イデアにとって、彼の生きる「リアル」(ツイステッドワンダーランド)より、酷いものなんてあるわけがない、という考えなのでしょうか。
ここで、もうひとつ、イデアの描かれ方で気になることがあります。

☆「持つ者」への劣等感

マレウス(おめかし)のデュオ相手だったり、イベント『星に願いを』ではマレウスのかわいいけれど切実な願いを叶えてあげたり、意外と繋がりのあるのがイデアとマレウスのふたりです。
実はイデア(式典服)のパーソナルストーリーにもマレウスが登場しています。ちなみにイデア(式典服)の物語と、オルト(式典服)の物語は繋がっているので、ぜひ2枚お手元に揃えてあげてください!
さて、イデア(式典服)で、イデアはオルトに「兄さんが式典服を着て、入学式に参加しているところが見たい」とねだられます。オルトの願いを叶えてあげたいイデアはがんばるのですが、マレウスの言った言葉を誤解して、部屋に引きこもり、皆さんご存じの通り、タブレットでリモート参加することにしてしまいました。そのときのイデアの台詞です。
「やっぱり外なんて、僕を苦しめるイベントしか起きない……。(中略)マレウス氏みたいに、最初からなにかを持っている人間と僕は違う。どうして忘れてたんだろう。」
ここでイデアがマレウスの何について、「なにかを持っている」と表現したのかは正直分かりません。世界にその名をとどろかせるほどの魔力のことなのか、茨の谷の次期王として人々から崇敬され、守られてきた環境のことなのか…。
私は「堂々と人前に立つことのできる力」なのではないかと考えています。
1周年記念イベントにおける、グリムのおしゃべりは各寮長が相手になっています。その中にはもちろん、イデア寮長もいて、そのタイトルは「人を惹きつける力」です。会話としては、イデアが死者の国の王(ハデス)にどれほどカリスマ性を感じていて、自分がいかに彼を尊敬しているかを述べています。私はこれがイデアの言う「持つ者」なのではないかと考えます。つまり、

イデアは人から後ろ指さされることを恐れ、人前で堂々とできる自分でありたいという願望を(無意識的に?)持っている

のではないでしょうか。
このあたりが6章で明らかになっていくのだと思いますが。マレウスを自分とは対照的な「持つ者」として認知しているのは注目すべき点だと思います。

☆オルトへの複雑な思い

これはもう端々に表れていると思います。たとえばオルト(実験着)の台詞を見てみましょう。

オルトを前にイデアが、
「お前にこんなにたくさんの機能をつけて、僕はなにがしたかったんだろう。最先端の医療ツールなんか今更つけても意味なんかないのに…」
「だって……、だって、元はといえば、僕が……」
とうなだれます。ここにはオルトが今のような姿になった原因は自分にあるという強い自責の念、オルトを今のような姿にしたことへの疑問がありありと浮かんでいるでしょう。

さらに、イベント『星に願いを』のイデアスターゲイザー)のホーム台詞では、
「木の人形が本当の人間になるなんてありえない。奇跡が起こるのは 都合の良いおとぎ話の中だけだよ」
とも言っています。ここには「オルトを本当の人間にしたかった(戻したかった?)」という思いを読み取れるのではないでしょうか。
イデアとオルトの兄弟に起きた悲劇については、拙文「機巧ハートウォーミング!ーオルトについての考察ー (https://aoba-midori.hatenablog.jp/entry/2020/11/06/194129)」で詳しく予想していますので、そちらをご覧ください。


・今後の展開
ここまで本編は限りなく忠実に原典にあたる映画の展開をなぞっています。
そのことをふまえると、6章で起こりうることは、

イデアがなんらかのものと対立

原典映画では、ゼウスとハデスが対立関係にあるところから物語が始まります。ですので、たとえば5章ラストでイデアをスカウトしようとしていたオリンポス社などとの対立が予想されます。あるいは『星に願いを』の時のように、なんらかの拒絶をして、その説得役に監督生がまわることも考えられますね。

イデアのユニーク魔法の判明

ここまで、オーバーブロットしているのはグレートセブンをモチーフに持つ生徒であり、その生徒のユニーク魔法は必ず明かされています。そのため、イデアのユニーク魔法も6章でお披露目されるでしょう。得意科目の召喚術と関係あるのか気になるところです。
このことについては、相方・あおばが「悪行ユーティリティー!ーユニーク魔法とヴィランズー(https://aoba-midori.hatenablog.jp/entry/2020/11/05/184820)」という記事でも考察していますので、ぜひ御覧ください。

☆グリムの救出

原典映画では、ヘラクレスが愛する女性・メグが死へ向かうのを食い止めようとする場面があります。
5章ラストでグリムが暴走してしまっていますので、その救出が行われる可能性があるかなと考えます。私・みどりの考察では、オルトがヘラクレスをモチーフに持つ可能性があると考えているので(「機巧ハートウォーミング!ーオルトについての考察ー( https://aoba-midori.hatenablog.jp/entry/2020/11/06/194129)」をよければ御覧ください)、オルトの活躍があるんじゃないかなあと思っております。

☆名台詞爆誕

ここまで「お断りだ!」「誰かあたしを気絶させてちょうだい!」など、オーバーブロット勢は必ず決め台詞を最後に残しています。イデアも必ずなんらかの決め台詞を言うでしょう。
個人的には「どうせ僕はどこにも行けないんだから」が克服される(どこへでも行けるようになる)ものの、「ここは僕の居場所じゃない気がする!」と逃げ出すイデアなんてどうかなーと思っています。
実はこの予想、ある仮定に基づいて行ったのですが、この仮定については、現在相方と検証中ですので、くわしくは別記事で・・・

といったところでしょうか。
ストーリーはもちろん、内山さん、蒼井さんおふたりの演技にもワクワクして6章を待ちたいと思います。
ポム3人の活躍(特にヴィル様のユニ魔をどう活用するのか!)にも期待したいですね。

いずれにせよ、イデア君。
自由になって…。どこへだって行っていいんだよ…。

以上、みどりがお送りしました!ノシ