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ツイステッドワンダーランドの考察サイト。性格がてんで違う友達ふたり、あおばとみどりで運営してます。

轟雷ロイヤリティー!ーセベクについての考察ー

はじめは「え…この子、声が大きいってことと、若様絶対忠誠しか、個性ないの…?」とセベクに戸惑いを感じた、私、みどり。
それが今となっては、パーソナルストーリーの端々にいるセベクを見ては「かわいいっ」となり、「ほーら!飴だよーー!」とGroovyさせる日々でございます。
そんな、人をダメにする、忠誠心のかたまり・セベクについて、今日は考察をしていきたいと思います。

ここからは色んなキャラのパーソナルストーリーやイベントストーリーのネタバレがありますので、「困る!」という方は回れ右でお願い致します。


目次
・生い立ちについて
・種族はなにか
・描かれ方
・気になる発言


◯生い立ちについて
・生育環境
ここで特筆すべきなのはやはり、セベク(制服)のホーム台詞、「茨の谷では同世代の知り合いはシルバーしかいなかった」になるでしょう。
これについては

①茨の谷では長らく子どもが生まれなかった時期がある
②セベクとシルバーは、同世代と隔絶されて育てられており、その存在を知らない
③茨の谷では妖精が希少な存在になっている

という、みっつの可能性が大まかに想定できると思います。

①については「戦乱の時期だった」ことが考えられると思います。シルバーが「マレウス様と親父殿あっての命」と言っているように、どうも彼らの幼少期、茨の谷は動乱期にあったようです。
②については、たとえば「マレウスの遊び相手として、城の中で育った」とか、「なにかから(おそらく人間から)守るためにかこわれて育った」という推測が成り立つと思います。原典『眠れる森の美女』では、オーロラがブライア=ローズと名を変えて、森の奥でこっそり育てられますよね。そのイメージに近いのはこれかなと思います。
③については、「同世代」自体は存在しているが、セベクがそれを「知り合い」とは呼びなしていない、というパターンですね。この場合、セベクが「知り合い」と認めていない同級生はやはり、人間(シルバーを除く)なのかなあと思います。

同世代…が何歳差までの人を指して言っているのかは不明ですが、仮にNRCに同時期に在籍できる前後3歳差、と考えてみましょう。
セベクのホーム台詞(実験服)に「さっきの授業の内容、僕はミドルスクールで習ったぞ?」というものがあります。私たちの生きる世界でのミドルスクールは、位置付けとしては日本の中学校にあたるもの、エレメンタリースクール(小学校)とハイスクール(高校)の間にあるものです。厳密には、国や地域によって通う年齢層や期間が異なるのですが…。(なお、ジャックのおめかしバースデーでは、6歳になる弟がミドルスクールに上がる、と言っています。ツイステッドワンダーランドでも学校制度の違いに地域性があるのか気になるところです…)ここでは仮にセベクが13~15歳までミドルスクールに通ったとしましょう。前後3歳差以内の「知り合い」がシルバーしかいないとなると、セベクは学年でポツンとひとり過ごしていたことになります。
もし、「知り合いはシルバーしかいない」というのが、「同世代が存在しなかった」という意味なら、日本の分校のような感じで過ごしていたかもしれませんね。学年は違うけど、シルバーと同じ教室…という感じ。その場合、最後の1年はシルバーがいないから、ひとり卒業式だったのかなあ…ぅ、涙でスマホが見えなくなりそうですが、がんばって考察を続けましょう。
剣の修行(魔法もなのかなあ?)はリリアにつけてもらってたわけですから、シルバーとはかなりの時間を共有してきたのでしょう。

こうしてみると、セベクにとって、忠誠を誓った若様・師匠であるリリア・兄弟子にあたるシルバー、この3人が自分の「世界」を構成する「すべて」に近い存在だったことが伺えます。
だからこそ、「マレウスによって作られた存在説」が出ているのかもしれませんね。
しかし、そんな彼にも「家族」がいることがイベント中に判明しました。

・家族構成
これについては本当につい最近、イベント『スケアリーモンスターズ』の中でマレウスが「血の気の多さは祖父に似たのか?」と言っている通り、「祖父」が彼にいることが判明しました。となると、セベクは父母がいて、祖父母がいて…という一般的な家族構成のもと育ったようです。「同世代の知り合いはシルバー以外いなかった」わけですから、セベクは一人っ子か、だいぶ年の離れた兄弟がいるか、どちらかだと考えられるでしょう。
セベクが一人息子だなんて、私だったらもう、あったかいごはん食べさせて、あったかいお布団で寝かせて、猫可愛がりすること確定ですが、どんなお母様なのでしょうね。「描かれ方」の項でくわしく述べますが、あの素直な性格を形成したご家庭なので、なんとなく人を疑うことを知らなくて済むほど、かわいがられて育ったのかなあと私は思っています。
かわいいからしょうがないですよね、かわいがっちゃいますよ、それは、ええ。

さて、マレウスがセベクの祖父の人柄を知っているわけですから、セベク祖父はマレウスに近しい存在だったことが考えられるでしょう。それこそ、そのおじいちゃまが「マレウス様を守れる強さを」とセベクに教えたのかもしれません。
ただ、幼少期に茨の谷が動乱期にあり、ジグボルト家が領主を守る立場にあったのなら、セベクが小さいときにお父様、おじいちゃまが亡くなってる可能性はありますね。
それでリリアに師事することになったのかな、と私は考えています。

◯種族はなにか
セベクのアイコンはマレフィセントの操る雷ですが、これはちょっとレアケースですよね。今のところ、「キャラクター」をモチーフに持たないキャラはエペル、セベクだけのように思います。(リリアが微妙なところですが、それはまた別の記事にしたいと思います)
そしてなにより、セベクには各考察サイトを困らせる外見的特徴があります。

それは、セベクには人間と妖精、両方の特徴があるというものです。これはセベクにだけ見られる特徴です。
『ツイステッドワンダーランド』の妖精は皆とがり耳ですが、セベクは丸い人間の耳です。
一方、瞳はマレウスやリリアと同じく縦長の瞳孔(瞳の中心部分)で、これは妖精の特徴と言えます。マレウス、リリアとの違いは、虹彩(瞳孔のまわりの〃描写)が濃く描かれていることです。
たしかに監督生のことも「人間」呼ばわりですし、人間を見下す描写が多いので、少なくとも「ふつうの人間」ではないのだと思います。
馬術部の馬がセベクにおびえると言っているので(セベク・運動着ホーム台詞)、只者ではないのでしょう。

だからこそ、「マレウスが作り出した命(マレウスの魔法である雷モチーフのため)」、「ワニ(の妖精?獣人?)である(エジプト神に同名の神がおり、その頭がワニであるため)」など、考察サイトが諸説紛々になるのでしょうね。

さて、このなかなかハッキリしない『セベクの種族はなにか』問題に、今日もギャアアアアとハマっていきたいと思います。

現在のところ、私は以下の可能性を考えています。

★なんらかの爬虫類の妖精と人間のハーフである
セベクはバトル開始時に「丸のみにしてやる」と言ったり、ホーム台詞(実験着)で「温室の環境は最高だな。あったかくて、湿っていてリラックスできる」と言ったり、爬虫類の特性を思わせる発言をします。候補として挙げられる爬虫類としては、蛇か、トカゲか、ワニなのかなあ…と思うのですが、いかがでしょう。
個人的にはワニがいちばん原典に沿ったモチーフになるのかなあと思っているのですが、蛇、トカゲも候補として残しておきたいと思います。

まず、私がなぜ彼を「妖精と人間のハーフ」と考えたかご説明しましょう。

みなさんはフランスの民話に現れる、「メリュジーヌ」という半妖半人をご存じですか?
メリュジーヌは泉の妖精を母に、スコットランドの王を父に持つ、妖精と人間のハーフです。
メリュジーヌは人と恋に落ち、富をもたらし、10人の子宝にも恵まれますが、その婚姻の際、「土曜日に沐浴をするので、それをのぞかないこと」という条件を出していました。『つるのおんがえし』感のある展開ですね。しかし、夫は悪い噂を耳にしてしまい、その約束を破って沐浴を覗いてしまいます。すると、メリュジーヌは上半身は美しい女性だったが、下半身は大きな蛇だった…というのが、メリュジーヌの民話の見所です。もっと知りたい方は、フランスの民話を集めた本や、妖精の本をご覧頂けたらと思います。ポピュラーな話のようで、色々な本にとりあげられていました。
メリュジーヌの姿にはいくらかバリエーションがあって、上述のように「上半身は完全に人」の場合もあれば、「背中にドラゴンの翼が生えている」という伝承もあるらしく、ドラゴンと縁のある存在でもあります。
ここに、セベクの「人間と妖精、両方の特徴を持つ」という外見を考えると、セベクもこのような半妖半人なのではないかなとみどりは思っています。『眠れる森の美女』はフランスの詩人、シャルル・ペローがまとめた民話のひとつですので、フランスの伝承からなんらかのインスパイアをされていてもおかしくないかなとみどりは考えております。
このメリュジーヌに完全に準拠するなら、「蛇の妖精と人間のハーフ」ということになるでしょう。

では、他の妖精とのハーフである可能性も検証しておきたいと思います。

まずはトカゲについて。
恐竜の名前に「~サウルス」とつきますよね。あれはラテン語で「トカゲ」を指す言葉なのですが、日本語にするときは「~竜」と訳されます。たとえば「ブラキオサウルス」(首がなが~い恐竜です)は、「雷竜」となります。雷…、セベク考察では見逃せない言葉ですね、ただブラキオサウルスはたかーいところの葉っぱをモリモリ食べているおっとりさん…のようですので、セベクとはイメージが合わなさそうです。ですので、ブラキオサウルスは一回置いておいて。
ともかく、ラテン語を日本語にする際、「トカゲ」が「竜」となります。そのため、偉大なるマレウス・ドラコニア様(ってお呼びしろとセベクが言ってました)に縁のある爬虫類としてトカゲを候補にあげます。

次に、私が一番可能性が高いのではないかと思っている、ワニについて。
原典『眠れる森の美女』を見ますと、マレフィセントの数いる配下の中にワニのような小悪魔のような、ちょっとかわいいのがいます。16年、ゆりかごの中を探し続けていたという、あの配下のものたちですね。そのうちのひとりです。
他にも豚っぽいの、鳥っぽいの、人っぽいのもいるのですが、「丸飲みにしてやる」と言いそうなのが、このワニ頭ちゃんです。この子をモチーフとして取り入れたと考えると、ワニの頭を持つエジプト神・セベクを名前の元ネタに選んだ、という形で整合性が取れると思います。
また、このマレフィセントの配下たちはみなモスグリーンの身体にオリーブ色の瞳が爛々と光っています。カラーリング的にもセベクに近いと言えそうです。

さて、では、どうしてそのような出生…半妖半人となるに至ったのか…が気になるところですが、これもまた、茨の谷における「妖精ー人間」の対立が絡みそうなので、リリアかマレウスの記事でそのあたりは考えたいと思います。

◯描かれ方
これについてはリリアじゃなくても「お前は本当に可愛い子じゃな」(セベクおしゃべりより)の一言に尽きるので、もうどこから整理していいか分からないのですが、「セベクかわいいと思ったことないんですけど…」という方にも、彼のかわいさを感じて頂けるように尽力して参りましょう。

・茨の谷でマレウスたちとの学園生活を夢見た1年間
マレウス、リリアが三年生、シルバーが二年生ですから、セベクには「敬愛する若様にもリリア様にも、そして唯一の同世代の知り合いであるシルバーにも会えない」、さみしい1年間があったことが推察されます。
「入学前の1年間、1人でも修行は欠かさなかった。僕もこの学園に入学できると信じていたからな」(式典服・ホーム台詞)と、「なんてことない」といった感じに言っていますが、闇の鏡による寮分けでは、(リドル・式典服)

「や、ややややった~!!!!若様と同じ寮だ!!!!」

と、ベソかきながら言ってますので、実際は1年間「黒い馬車は僕のことを迎えに来てくれるだろうか」「若様やリリア様、シルバーがいるディアソムニアに入れるだろうか」という不安があったんじゃないかなあと思います。かわいいですね。
ちなみにこのあと彼は迷子になって、そこでも泣きべそかきます。(ジャミル・式典服)かわいいですね。

セベクの式典服カードはディアソムニアカラーのマジカルペンを大事そうに、そして真剣な眼差しで抱き締める構図になっています。その表情の向こうには、茨の谷で「1人で」、夢見た学園生活がいよいよ始まることへの深い感動と「若様をお守りする」という強い決意があるのでしょう。かわいいですね、かわいくて泣けてきますね。


・とにかく素直!
「若様とお呼びしていいのは臣下だけだ!『偉大なるマレウス・ドラコニア様』とお呼びしろ!」、など尊大な態度が目立つセベクですが、一方で素直すぎるほどに素直な顔も持っています。
リドルの騎乗スキルを見るや否や、馬術部への入部を即決するなど、いいものはいいとすんなり認めますし(リドル・式典服)、
リリアが適当に言った「合理的な栄養摂取」をバカがつくほど真面目に実践しています(セベク・運動着)。
とにかく素直で、リリアに至っては分かって騙しているようですね。「また僕を騙したのですか?」とセベクがベソかいています。それに対して「それを完食したら、口直しに菓子でも買ってやろう」という対応をリリアがしてしまうのも、これはもうセベクがかわいいから仕方ないですね。
あんなに立派な体躯なのに、どこかあどけなさが抜けない、そんな人物としてセベクは描かれています。
主従関係つながりで、ジャミルといっしょにエピソードに登場することが多いのですが(お互いの式典服エピソードに登場しあっています)、「人を疑うという発想がない」という点でもジャミルとは対照的ですよね。
茨の谷が動乱期にあったことを除いては、おだやかな少年期を送ったのではないかと私は思っています。

・実は食いしん坊
飛行術の授業では「お腹が鳴った」と言い、錬金術の授業では「お腹が空いた……」と言うセベク。「腹」ではなく、「お腹」です。かわいいですね。
イベント『スケアリーモンスターズ』でもエースに「てめーは大食いなんだから」と言われています。育ち盛りの男子高校生に「大食い」と言われているのですから、本当によく食べるのでしょう。一升炊きの炊飯器でごはんを炊いてあげたいですね。
ちなみに嫌いな食べ物は「ブラックコーヒー」です。「コーヒー」と言っていないので、お砂糖かミルクがあれば飲めるんだと思います。かわいいですね。


◯気になる発言
さて、最後に今後のストーリーに関わってきそうな重要そうな台詞を見ていきましょう。

・「いつでも若様の楯となり、剣となるべく、身体を鍛えている」(運動着・ホーム台詞)
原典『眠れる森の美女』での楯と剣といえば、妖精がフィリップ王子に与えたものです。フィリップ王子はこのふたつを携えて、ドラゴンとなったマレフィセントに立ち向かいます。となると、セベクの発言は原典とはむしろ逆の内容になっていると言えるでしょう。これも「ねじれた世界」の一端なのか…。ディアソムニア編、本当に待ち遠しいです。

・「人間は強欲だ」
リリアが錬金術の授業中に「人間の欲とは…」「欲が人を堕落させる」と言うのですが、セベクもその影響を受けているのか、「人間は強欲だ」と口にします。
これについてはやはり、セベクとシルバーの幼少期に茨の谷で起きていたことが深く影響していそうです。
これらの発言を鑑みると、「人間の『欲』のために、妖精たちが被害を受けた」と考えるのが自然そうですが、いかがでしょう? ディアソムニアの4人がどんな歩みを辿ってきたのか、大変気になります。


ということで、セベクについて私なりに考察してみましたが、いかがでしたでしょうか?

セベクのかわいさを、少しでも感じて頂けたなら嬉しいです!(あれー!?本題はー!?)

最後に私から申し上げたいことはひとつ。

セベクはかわいいですぞ。

以上、キャラ考察担当・みどりがお送りしました!(み)